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エクラ歩き

活動理念

エクラアニマルの目指すところ

文明の発達の名のもとに人工物に囲まれ、経済活動にまい進する私達の国は、いつしか自然の摂理からかけ離れ、 人間の感覚が鈍り、人を大事にする社会ではなくなりつつあります。個人の中からいつしか文化や思想といったものは外へ追いやられ、商業的価値のみが重要視される風潮にあります。日本は本来慈悲と智慧の国、そして和を重んじる国でしたが、世界のグローバル化の中で、もはやそうした精神は失われ、国の存亡の危機に直面しているといっても過言ではありません。エクラアニマルは、全ての人が幸せでなければ個人の幸せはないという考え方に基づいた思想を持っています。これをかなえるために、賛同して下さる人々とアートを共有したものづくりを目指しています。将来の子供たちの規範となるような共同体でありたいと考えています。

手で握ったおにぎり

ひよりちゃんおにぎり

家庭で作るおにぎりは、誰が作って誰が食べるかがよく分かっているので、ビニールの手袋も添加物もいりません。子どもに喜んでもらえるように心を込めたおにぎりの味は、添加物で刺激した味と違って、子どもの本当の味覚を刺激し、成長を促すものになるのではないでしょうか。わたしたちは心のこもった、人の手に触れたおにぎりのようなアニメを作りたいのです。

子どもが求めているものって何?

昨今、ほぼ毎日のように殺人事件のニュースが飛び込んできます。子どもを狙った凶悪事件も後を絶ちません。
そして幼児誘拐事件などで、『犯人はアニメ好き』というような報道があるたびにわたしたちは心を痛めます。そんな時、アニメは子どもにどんな影響を与えるのかという疑問がわきます。
この答えを探すため、わたしたちは子供たちに人気の絵本のアニメを自主制作し、保育園や幼稚園で上映会をさせていただくことにしました。
主人公が自然の中で友達と遊ぶだけの手作りのアニメは、毎日TVから流されるアニメやゲームに慣れた子どもに受け入れられるのだろうか、とても気になりました。ところが結果、嬉しいことに子どもはとても喜んで見てくれました。そして生の声をたくさん寄せてくれました。
わたしたちは、心を込めて握ったおにぎりを食べて喜んでもらったような嬉しさでいっぱいになりました。また、大事なことに気づかされました。子どもはアニメやゲームが好きだけれど、本当は友だちと外で遊ぶことの方が、もっと好きだということです。
この作品には派手なアクションも難しいテーマもありません。しかし子どもが求めてやまない友達との遊びの世界があります。わたしたち大人はいつしか子どもから遊びの場を奪ってしまったのではないでしょうか。その代わりに、アニメやゲームを与えているのではないでしょうか。
子どもに安全なものを食べさせたいという事に反対する親はいないと思います。子どもの成長に必要な栄養を摂り、いろいろな食物を食べ吸収し、そのことによって子どもは大きく育っていきます。
大人はその食物が子どもにとって栄養になるのか毒になるのか、考えて与える責任があると思いますが、いかかでしょうか。
私たちが制作するアニメも同様です。作り手もそのことを受け止めて作る作品に責任を持つことが大事です。

アニメって商品を売るためなの?

今TVで流れているアニメは多くの場合、キャラクターカードやおもちゃを売るためだったり、ゲーム機やおかしを売るためだったりします。
アニメの制作費を出している人が、自分の会社の製品を売るための宣伝としてアニメを利用しているわけですから当然のことです。子どもはその作品の中に登場するおもちゃに関心を持ちますし、それがCMで流されればすぐに欲しがるでしょう。そして親は買って与えるかもしれません。
そのことが子どもの成長にどのような影響を与えるかを想像する力は、大人の側に求められるのではないでしょうか。子どもの食欲を刺激するような味付けをしたお菓子を、子どもの欲しがるままに与えたら子どもはどうなるでしょうか。
残念ながら今はじっくり考えたり、想像力を育むような作品が少ないように思います。

子どもが口&目&耳から入るものについて

仕事が忙しいからとか、子どもが欲しがるからとか、簡単で便利だからとか、親の都合で無差別に与えてしまってはいないでしょうか。
なんでも与えて子どもに判断させるという声も聞きますが、幼児にその判断力があるのでしょうか。
もちろん人間は栄養だけでなく、時には毒も少し取り入れます。しかしそれは抵抗力・免疫力をつけるためであり、たくさん食べ続ければ中毒になってしまいます。
子どもにとって今のアニメやゲームは果たして栄養なのでしょうか。毒なのでしょうか。
もちろん、人によっては毒になるものが、別の人には栄養になる場合もありますので一概には言えません。
わたしたちの周りはいつの頃からか、簡単さや便利さ、快適さを追求するようになりました。しかし子どもの成長に、簡単さと便利さと快適さはどう影響するのでしょうか。
わたしたちはアニメを作っていますが、アニメだけが子どもの遊び相手になるのは好ましくないと思っています。ですからわたしたちの作ったアニメを見てくれた子どもが、自分も外へ飛び出して友だちと遊び、想像して体験して、豊かな感性が育ってくれることが、私たちの本当の喜びです。

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